川本光春についてAbout Koshun Kawamoto
三代 川本光春Koshun Kawamoto III
- 昭和39年
- 指物師 二代 川本光春の長男として生まれる
- 昭和61年
- 島田光斎に師事
- 平成04年
- 京都府工芸技術コンクール佳賞
- 平成08年
- 京都洛北大原に工房を移転、京都府工芸技術コンクール奨励賞
- 平成10年
- 茶道美術公募展入選
- 平成13年
- 日本文化デザイン会議2000京都「光の茶会」出展
- 平成14年
- 裏千家ニューヨーク店「The New Way of Tea」出展
- 平成18年
- 京都鹿ケ谷法然院回廊古材で茶道具制作
京都高島屋美術画廊 襲名個展 - 平成19年
- 京都大徳寺玉林院本堂古材
- 平成20年
- 全国伝統的工芸品公募展入選
- 平成21年
- 京都大徳寺聚光院庫裡古材
- 平成22年
- 京都龍安寺(世界遺産)本堂古材
臨済宗大本山方広寺(静岡)本堂古材 - 平成23年
- 京都高島屋美術画廊 個展
全国伝統的工芸品公募展入選 - 平成24年
- べネシアと仲間たち展 友情出展 大丸ミュージアム神戸(以後継続)
日本橋三越美術画廊 個展 - 平成25年
- 京都大徳寺聚光院茶室(重文)檜皮材
京都建仁寺僧堂大悟堂(禅堂)古材 - 平成26年
- 京都高島屋美術画廊 個展
- 平成27年
- 大阪堺 南宗寺古材
京都上賀茂神社杉御神木 - 平成28年
- 京都大徳寺聚光院創建450年記念茶道具制作
- 平成29年
- 日本橋三越美術画廊 個展
- 平成31年
- 京都高島屋美術画廊 個展
- 令和元年
- 仁和寺観音堂(重文)古材
全国の茶道に通じたお茶人さんたちに喜んでいただける作品作りに日々いそしんでおります。
1938年に祖父である川本光春(初代光春)が茶道指物師として創業し、初代光春に師事し2006年に三代川本光春を襲名、現在に至ります。 京都の大原に工房を構え、京都御所前にて川本光春作品ギャラリーを営んでおります。茶道指物師とは、木を素材とし、板と板、板と棒、棒と棒を特殊な技法で指し合わせる仕事の事を言い、高度な熟練の技を伴い、千利休を祖とする茶道文化と共に歩んできました。
素晴らしい銘木とその価値
京指物の素材となるものは、ホームセンター等で販売している材木ではなく銘木と言われるものである。
銘木とは樹齢数百年それも伐採してから何年~何十年も自然乾燥させて、本来木材の持っている水分を抜く事から始まる。水分を抜かなくては、作品にした時にねじれたり割れたりして作品としての価値が無くなってしまう。乾燥させるという事は指物作品を作るうえで基礎になり非常に大事な部分である。
銘木とは希少価値の材木である。
黒柿とは柿の木であるが木肌に黒墨を流したような木肌である。
この木肌は甘柿(一般に売っている柿の実)ではなく、吊るし柿に出てくるものであるが、渋柿でも数百本に1本あるかどうかという材質である。
また、神代杉という銘木は神(かみ)が代(やどる)と書くぐらい地中に千年単位で埋もれて土に酸化しグレーの木肌になる。
他に神代欅や神代松などがあり共に千年以上前に倒木し土に埋もれ出てきた銘木で高速道路や宅地造成など公共事業が多い年に木材市場に出てくる。基幹産業だった木材産業も随分と下火になりあちらこちらで開かれていた木材市場も今ではどんどん縮小している。
銘木や由緒のある古材などを素材にした作品作り
銘木とは数ある材木の種類の中でもごく稀なもので非常に高価で取引される。高価なため作品に仕上げた時など一般の方々には中々求めにくくなっているため近年は銘木の他に地元所縁の神社や寺院の庭にあった材木や修復時に出てくる古材などを素材にして由緒を付けて作品作りをしている。